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任意整理とは〜特定調停との違いと最適な債務整理の選び方

債務整理の手続きをして認められると、制限されることはあるもののその後の精神面や生活面も含めて身軽になることは間違いないだろう。しかし債務整理にはデメリットもあるほか、条件によってはしない方が良い場合もある。

払えなくなった借金をどうにかしたいという気持ちもわかるが、決して自分で判断しない方が良い。「債務整理をした方が良いか」も含め、弁護士や司法書士などのプロに相談したうえで良く検討する必要がある。

債務整理の種類や特徴については「債務整理とはどんな意味?種類や特徴をわかりやす

く解説(https://car-match.jp/blog/posts40/)」でも紹介したが、ここでは任意整理について解説していく。さらに最適な債務整理を見つけるための簡単な目安と、実際に債務整理をするときの流れもご紹介。債務整理を検討するときの参考にしていただきたい。

任意整理のメリット・デメリット

債務整理には種類があるが、もっとも手続きをする人が多いのは任意整理だ。ほかの債務整理と同様にメリットだけではないので、しっかり把握しておこう。

任意整理のメリット〜毎月の返済がラクになる

任意整理は簡単に言えば、借金の金利をカットして元金だけを返済していく手続きで、「金利の支払いが減ることで、毎月の返済が減ってラクになる」というメリットがある。債務者(自分)と債権者(借入先)が和解することで成立する。

しかし任意整理は個人で手続きをすると、和解に応じてくれない業者も多い。そのため弁護士や司法書士といった債務整理のプロに依頼し、代理で手続きをしてもらう必要がある。借金の取り立ては、依頼した時点でストップする。

任意整理のデメリット〜ブラックリストに載る

任意整理をすると、ブラックリストに載ってしまうのがデメリットだ。しかし過払い金請求以外の債務整理はどれも同じなので、債務整理をするならブラックリスト入りは避けては通れない。また、借金が免責となる自己破産、借金そのものを大幅に減らせる個人再生とは違い、任意整理は金利をカットして元金を返済していく手続きである。そのため収入が安定していて、返済見込みと支払い意思があることが条件だ。

特定調停との違いは?任意整理に向かない借金もある

借金の金利をカットして、その後の返済をラクにするという点では特定調停と似たイメージもあるが、大きく異なる部分がある。任意整理は代理人を立てて債権者と交渉するのに対し、特定調停は代理人ではなく自分で手続きを行い、裁判所を通して交渉しなければならない。裁判所を通さず交渉する私的な手続きが任意整理、裁判所を通して交渉する公的な手続きが特定調停と覚えておこう。

また、任意整理では「どの借金を任意整理するか」という選択ができる。金融機関や消費者金融などからの借り入れや、クレジットカードのショッピングやキャッシングなどの場合は金利が高いため、任意整理をすると借金は大幅に減らすことが可能だ。しかし車や住宅ローン、奨学金などといった、元から金利が低い借り入れに関しては、任意整理しても大幅に借金が減るわけではない。そのため借金が払えない場合は任意整理すれば良いとは一概には言えないので注意しよう。

何度も紹介しているが、債務整理にはそれぞれメリットだけでなくデメリットもあるので、個人での判断はおすすめしない。

どの債務整理が適しているかのチェックポイント

債務整理の種類や条件などをくわしく解説してきたが、「実際に自分に向いている債務整理を簡単に知りたい」という人も多いだろう。そこで検討するときのポイントを、債務整理の種類ごとに簡単にまとめた。

自己破産

● 返済ができない

● 住宅や車が残らなくても良い

個人再生

● 返済はできるが、3年での返済は難しい

● 住宅や車は残したい

任意整理

● 3年で返済ができる

● 面倒な手間は省きたい

● 複数の借金がある場合、選んで返済したい

特定調停

● 3年で返済ができる

● 手間がかかっても良い

● 依頼費用を節約したい

上記のポイントに当てはまるから必ずその債務整理ができるというわけではなく、あくまでも目安だということをお断りしておく。また当てはまっても、その債務整理が適しているかどうかは個人で判断せずに弁護士などに相談しよう。

債務整理の流れ

債務整理の相談をしてから手続きが認められるまでの流れも知っておこう。

1.弁護士や司法書士と面談

債務整理を検討し始めたら、まずは弁護士や司法書士といったプロに相談しよう。どの債務整理の場合でも必ず面談し、今後の方針などを検討していく。不明な点があれば説明してもらえるので、まずは相談を。

2.契約の締結〜受任通知の発送〜返済と取り立てがストップ

債務整理をすると決めたら、債務整理手続きの契約を締結する。この時点で返済がストップし、受任通知を債権者(金融機関などの借入先)に通知すれば、取り立てがストップする。

4.債権調査・引き直し計算

返済と取り立てがストップしたら、債権調査をする。また引き直し計算をして過払い金があるかどうかを調べたりする。

5.和解交渉〜和解契約〜返済開始

過払い金があった場合は、和解交渉と同時に過払い金請求も行う。過払い金の金額によっては借金がなくなる可能性もあるが、借金が残る場合は和解交渉し、話し合いのうえ合意すれば和解契約を結び、返済開始となる。

債務整理の方針を変更する場合も

債権調査や引き直し計算の結果にもよるが、和解交渉ではなく手続き方針を変更したうえで、別の債務整理をする場合もある。

返済が可能かどうか、財産を維持したいかなどによって、適した債務整理は異なる。まずは弁護士などのプロに相談して、検討していこう。