カーマッチマガジン
ブラックリストは名字変更すると消える?スマホ料金の滞納はダメ?
2020/06/17
たとえ延滞でもブラックリストに載らないケースがあることは「ブラックリストに載らない?延滞でもセーフなケースとは」(https://car-match.jp/blog/posts37/)でも紹介したが、ブラックリストに載るということは、その後は審査に通らないということになる。債務整理なら5〜10年、延滞情報なら1〜5年は金融事故情報が信用情報機関へ登録されてしまうので、計画的な返済が必須だ。
ここでは「結婚で名字が変わった場合」や「スマホ料金の延滞は何か月までセーフか」などといった、ブラックリストに関するさまざまな疑問をまとめた。
結婚で名字を変更したらブラックリストからは消える?
信用情報機関に金融事故情報が登録された、いわゆるブラックリストに載った状態で結婚した場合、名字が変わったからといってブラックリストから削除されるわけではない。これは結婚だけでなく、離婚して名字が変わった場合も同様である。
そもそも信用情報機関では金融情報だけでなく、氏名や住所、生年月日といった基本的な個人情報も登録されている。名字が変わったあとにローンやクレジット審査をする場合には、旧姓まで特定することもあるのだ。
スマホ料金の延滞でのブラックリストは何か月以上?
スマホの通話代などの利用料金を延滞した場合は、ブラックリストに載ることはないものの、利用を止められてしまう。
しかし機種変更などで、スマホ本体を分割払いで購入している場合は別だ。毎月のスマホ料金の中に本体の分割払い代金も含まれているため、延滞することは分割払いの延滞となる。この場合は強制解約だけでなく、ブラックリストに登録されてしまうので注意が必要だ。
延滞の目安は2か月以上。大手キャリアを例にすると、ドコモでは約2か月、auやソフトバンクでは約3か月となる。
クレジットカード代金の延滞はブラックリスト?
クレジットカードの支払いに関しては、どのくらいの延滞でブラックリストに載るかはカード会社によって異なる。延滞に厳しい会社もあればそうでない会社もあるため、回数や期間をはっきりとお伝えすることはできないが、2週間以上の延滞が目安のようだ。
延滞が2〜3日であればブラックリストに載ることはない。支払いが遅れたからといって諦めてしまうのではなく、もし遅れた場合はクレジット会社へ連絡したうえ、早めに支払いしよう。
ブラックが解消されるのはいつ?解消後は借りられる?
ブラックリストに載ってしまったら、情報が消えるまでは一定の期間を要する。延滞情報は1〜5年、自己破産や個人再生などの債務整理は5〜10年で、信用情報機関によって異なる。
この期間が過ぎればブラック解消ということになり、基本的にはローン契約やクレジットカードの発行も可能ではあるが、審査の基準は契約申し込みをする信販会社などによって変わってくる。そのため、ブラックが解消されたからといって必ずしも審査に通るというわけではないことを覚えておこう。
クレジットカードの短期解約はブラックになる?
「期間限定で特典がついていた」などの理由でクレジットカードを作ったものの、結局使わないため解約したいという場合もあるだろう。
通常「クレジットカードを作って短期間で解約した」というだけではブラックリストに載ることはないが、契約と解約を短期間で繰り返すと、その後のクレジットカード審査に通りにくくなると言われている。
この状況は「短期解約ブラック」と呼ばれているが、信用情報機関ではクレジットカードを契約する際の情報はもちろん、解約したという情報も登録される。短期間で契約と解約を繰り返すとその情報も残り、信用にも関わるので注意が必要だ。
ブラックリストでも作れるカードはある?
ブラックリストに載るとカードは作れないのかといえば、そうではない。クレジットカードは作れないが、デビットカードなら作ることができる。
デビットカードは利用すると自動的にすぐ預金口座から引き落とされる仕組みで、クレジット機能はないため、審査は必要ない。もちろん、デビットカードを使うときに口座の残高がなければ使えないが、現金を引き出す手間がいらないというメリットがある。
あらかじめ入金して使うプリペイドカードの発行も、デビットカードと同様に可能だ。
借金の時効はブラックリストが消えるわけではない
ローンを組んだりクレジットカードで買い物をするのは、いわば借金と同じだ。計画的な利用と返済が基本だが、借金には時効がある。
法律上の制度である消滅時効は、返済義務が消滅することであり、完済と同じだ。しかし時効がきたからといって自動的に借金が消えるわけではなく、時効の援用手続きをして、承認されなければならない。
時効の援用は自己破産などの債務整理とは違うため、ブラックリストには載らない。しかし承認とともに延滞情報が消える場合もあれば残る場合もあるため、すぐにブラックリストから消えるというわけではない。消滅時効や時効の援用手続きはややこしい部分も多いので、手続きをする場合は司法書士や弁護士に相談してから行おう。