カーマッチマガジン

​【車の冷却水(LLC)ってなに?初心者向けガイド】

2025/06/27

初心者の整備

車に関する基本的なメンテナンス項目のひとつに「冷却水(LLC)」があります。名前は聞いたことがあるけれど、実際にどんな役割を果たしているのか、なぜ定期的な交換が必要なのか、意外と知られていないことも多いです。

この記事では、初心者の方にもわかりやすく、車の冷却水(LLC)について解説していきます。カーライフを安心して楽しむための知識として、ぜひ最後までご覧ください。


■ 冷却水(LLC)とは?

冷却水とは、エンジンの熱を冷ますための液体のことです。LLCとは「ロングライフクーラント(Long Life Coolant)」の略で、冷却効果を長持ちさせる添加剤入りの冷却液のことを指します。

エンジンはガソリンの燃焼によって高温になりますが、このままではオーバーヒートを起こし、最悪の場合エンジンが壊れてしまいます。そこで、冷却水がエンジン内を循環し、熱を吸収してラジエーターで冷やすというサイクルを繰り返すことで、適切な温度に保たれます。


■ LLCの主な役割

LLCには次のような重要な役割があります:

  1. エンジンの冷却
    高温になったエンジンから熱を吸収し、過熱を防ぎます。
  2. 防錆作用
    金属部分のサビを防ぎ、エンジンやラジエーターの寿命を延ばします。
  3. 凍結防止
    冬場に冷却水が凍るのを防ぐための成分が含まれています。
  4. 泡立ち防止
    液体が泡立つことで冷却効果が落ちるのを防止します。

これらの機能によって、LLCはエンジンの性能維持と長寿命化に大きく貢献しています。


■ LLCの交換時期とチェック方法

一般的にLLCの交換目安は2〜5年ごと、もしくは走行距離で3〜5万kmとされています。ただし、車種や使用環境によって異なるため、取扱説明書を確認することが大切です。

【チェック方法】

  1. エンジンが冷えている状態でボンネットを開け、ラジエーターサブタンクの液面を確認します。
  2. 「FULL」と「LOW」の間にあれば正常です。
  3. 液量が減っている、色が濁っている、サビのような沈殿物がある場合は交換のサインです。

■ LLCの種類に注意

LLCには主に赤色と緑色の2種類があり、それぞれに対応した車種があります。色が違うものを混ぜると性能が落ちたり、故障の原因になることもあるため注意が必要です。

また、近年では「スーパーロングライフクーラント(SLLC)」という耐久性の高い製品も登場しており、交換サイクルがさらに長くなっています。購入時や補充時には、車種に合ったものを選びましょう。


■ 自分で交換できる?

LLCの交換はある程度の知識と道具が必要になるため、初心者の方には整備工場やディーラーでの交換をおすすめします。間違った方法で行うと、冷却系にエアが入り、エンジンに重大なダメージを与える可能性もあります。

とはいえ、日常的な液量のチェックや補充は比較的簡単ですので、ぜひご自身でも確認する習慣をつけましょう。


■ まとめ

冷却水(LLC)は、エンジンの温度管理を担う非常に重要な液体です。正しい管理をすることで、愛車のトラブルを防ぎ、長く快適に乗ることができます。

  • エンジンを冷やす役割
  • サビや凍結の防止
  • 交換は2〜5年ごとが目安
  • 色を混ぜないこと

初心者の方も、まずは液量チェックから始めてみましょう。正しい知識を持つことで、カーライフはもっと楽しく、安心なものになります。

車のメンテナンスや購入に関するお役立ち情報は、カーマッチマガジンで随時配信中です。ぜひチェックしてみてください!