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ブラックリストに登録される条件と車のローンの関係について


「ブラックリストに載ると車のローンが組めない」という話を耳にしたことがある人も多いでしょう。しかし、そもそもブラックリストとは何なのか、どのような条件で登録されてしまうのか、そして車のローンにどのような影響を与えるのかを正しく理解している人は少ないかもしれません。この記事では、ブラックリストに登録される条件と、車のローンとの関係について詳しく解説していきます。

ブラックリストとは?

実は、「ブラックリスト」という正式なリストは存在しません。一般的にブラックリストという言葉は、信用情報機関に金融事故(返済の遅延や債務整理など)の情報が登録されることを指します。

日本には主に以下の3つの信用情報機関があり、金融機関やローン会社がこれらの情報を参照して審査を行います。

  • CIC(株式会社シー・アイ・シー):クレジットカード会社や信販会社が加盟
  • JICC(株式会社日本信用情報機構):消費者金融や信販会社が加盟
  • JBA(全国銀行個人信用情報センター):銀行や信用金庫が加盟

これらの信用情報機関に事故情報が登録されると、各種ローンやクレジットカードの審査が通りにくくなるのです。

ブラックリストに登録される条件

ブラックリスト(信用情報機関への事故情報登録)に載る条件はいくつかあります。

1. 長期間の延滞(61日以上または3カ月以上の滞納)

クレジットカードやローンの支払いを2カ月以上滞納すると、信用情報機関に「異動情報」として登録されます。これはブラックリストに載る主要な原因の一つです。

2. 代位弁済(保証会社による肩代わり)

ローンの返済ができなくなり、保証会社が代わりに返済した場合、この情報も信用情報機関に登録されます。これにより、新たなローンの審査が厳しくなります。

3. 債務整理(任意整理・個人再生・自己破産)

借金の整理を行う「債務整理」をすると、その情報が5〜10年間信用情報機関に残ります。特に自己破産の場合、長期間にわたって新たな借入れが難しくなります。

4. 強制解約

クレジットカードの長期延滞などで強制的に解約された場合も、信用情報機関に記録が残ります。

5. 多重申し込みによる信用低下

短期間に複数のクレジットカードやローンを申し込むと、「申し込みブラック」として審査に影響を与えることがあります。

ブラックリストと車のローンの関係

ブラックリストに登録されると、車のローン審査に大きな影響を及ぼします。なぜなら、車のローンを提供する金融機関は、審査時に信用情報機関のデータを確認するからです。

1. ローン審査に通らなくなる可能性が高い

ブラックリストに載ると、ほとんどの金融機関では車のローン審査に通らなくなります。特に銀行系のローンは審査が厳しく、事故情報があるとほぼ確実に落ちてしまいます。

2. ディーラーローンなら通る可能性も

銀行や信販会社のローンは厳しいですが、カーディーラーが提供するローンは審査基準が異なる場合があります。一部のディーラーでは、独自の審査基準を持ち、信用情報に問題があってもローンを組めることがあります。

3. 頭金を多めに用意すると審査に通りやすい

ローンの借入額を減らすために、頭金を多めに支払うと審査が通りやすくなることがあります。自己資金の割合が高いほど、金融機関のリスクが低くなるため、柔軟に対応してもらえる場合があります。

4. 連帯保証人を付ける

信用情報に問題がある場合、信用力の高い連帯保証人をつけることで、ローン審査に通る可能性が高くなります。

5. ブラック情報が消えるのを待つ

信用情報機関のブラック情報は、一定期間が経過すると削除されます。例えば、長期延滞の情報は5年、自己破産の情報は10年程度で消えるため、それまで待つのも一つの選択肢です。

ブラックリストに載っていても車を購入する方法

ブラックリストに載っている場合でも、以下の方法で車を購入することができます。

1. 現金で購入する

ローンを利用せず、貯金などで現金購入すれば審査不要で車を手に入れることができます。

2. 中古車販売店の自社ローンを利用する

一部の中古車販売店では「自社ローン」という仕組みを提供しており、信用情報に問題があっても車を分割払いで購入できることがあります。ただし、金利が高めに設定されている場合が多いので注意が必要です。

3. 家族名義でローンを組む

信用情報に問題がある場合、配偶者や親などの名義でローンを組んでもらうことも一つの方法です。ただし、家族に負担をかけることになるため、慎重に判断する必要があります。

まとめ

ブラックリストに登録されると、車のローンを組むことが非常に難しくなります。特に銀行や信販会社のローンは審査が厳しく、信用情報に問題があるとほぼ通りません。ただし、ディーラーローンや自社ローンなど、審査基準が異なるローンであれば通る可能性もあります。また、頭金を増やしたり、連帯保証人をつけたりすることで審査に通りやすくなることもあります。

ブラックリストに載らないようにするためには、日頃から計画的にお金を管理し、支払いの遅延を避けることが大切です。もしブラックリストに載ってしまった場合は、情報が消えるまでの期間を確認し、慎重に対策を練るようにしましょう。