カーマッチマガジン
【保存版】5月にやっておくべき車の整備項目とその重要性
2025/05/10
5月は、車の整備・点検を行う上で最も適した時期のひとつです。気温・湿度が安定しているため作業がしやすく、またゴールデンウィークの長距離移動後のメンテナンスや、6月以降に控える梅雨への備えとしても非常に重要なタイミングです。安全性や快適性を維持するためには、日頃の定期点検に加えて、季節の変わり目に合わせた整備が欠かせません。
本記事では、5月に特に実施しておきたい整備項目を、目的や注意点を交えながら詳しくご紹介します。
1. タイヤの点検と交換:季節に応じた最適な状態を保つ
5月の整備でまず注目したいのが、タイヤの状態確認と必要に応じた交換作業です。スタッドレスタイヤを装着していた場合は、遅くとも5月上旬までに夏用タイヤへ交換する必要があります。雪や凍結の心配がない時期にスタッドレスを使い続けることは、無駄に摩耗を早めるばかりでなく、制動距離の延長や燃費の悪化を引き起こす恐れがあります。
また、夏用タイヤへ交換する際には、以下の点も必ずチェックしましょう。
- 空気圧(標準値より低すぎ・高すぎないか)
- 溝の深さ(1.6mm以下は使用不可。できれば4mm以上を推奨)
- 側面のひび割れや膨らみ
- 異物(釘や石など)の挟まり
タイヤローテーション(前後・左右の位置を入れ替える)を行うことで、偏摩耗を抑え、タイヤの寿命を延ばすことが可能です。
2. エンジンオイル・オイルフィルターの交換:エンジン性能を守る基本整備
エンジンオイルは、車の「血液」ともいえる存在で、潤滑・冷却・清浄・防錆の各役割を担っています。一般的な乗用車の場合、走行距離3,000〜5,000kmごと、または3〜6か月ごとの交換が目安とされています。
ゴールデンウィーク中に長距離運転をされた方は、知らず知らずのうちにオイルが汚れていたり劣化していたりすることが多いため、5月中の交換をおすすめします。
特に以下のような症状が見られる場合は、すぐに交換を検討してください。
- エンジン音が大きくなった
- 加速が鈍い
- オイルレベルゲージで色が黒く、粘度がない
併せてオイルフィルター(オイルエレメント)も交換することで、より高い清浄効果が期待できます。
3. ワイパーのゴム・ブレード交換:梅雨前の視界確保
5月の整備でもう一つ大切なのが、ワイパーの点検と交換です。冬の寒さや春の花粉・黄砂の影響で、ワイパーゴムは劣化している可能性があります。梅雨に入ってから不調が判明すると、安全運転に大きく影響するため、早めの点検が肝心です。
以下のような症状があれば交換時期です。
- 拭きムラがある
- 異音がする(ビビリ音)
- ワイパー作動中にガラスに引っかかるような動きがある
- ゴムが硬化・裂けている
車種ごとに適合するワイパーゴムは異なりますが、カー用品店や整備工場で簡単に交換可能です。ご自身で作業する際は、アームの跳ね返りでガラスを傷つけないよう、布やタオルで保護しましょう。
4. エアコンの作動確認・フィルター交換:夏本番に備えた快適性の確保
日中の気温が上がり始める5月は、カーエアコンの点検に最適なタイミングでもあります。夏本番になってから「冷えない」「においがする」といった不調に気づいても、修理には時間がかかる場合があります。
エアコンのチェックポイント:
- 冷風がしっかり出るか
- 異音や振動がないか
- においがしないか(カビ臭・ホコリ臭など)
エアコンフィルターの交換は1年に1回が目安です。花粉・PM2.5対策の高機能タイプもあり、快適な室内空間を保つためには定期的な交換をおすすめします。冷媒ガスの補充や配管の漏れ確認は専門業者で実施可能です。
5. バッテリー点検:突然のトラブルを未然に防ぐ
バッテリーは使用年数が経つと性能が落ち、ある日突然エンジンがかからなくなるといったトラブルが起こりやすくなります。特に3年以上使用しているバッテリーは注意が必要です。
確認ポイント:
- エンジン始動に時間がかかる
- パワーウィンドウやライトが弱く感じる
- バッテリー液が減っている(液式タイプのみ)
カー用品店やディーラーでは、専用テスターによる電圧・電流チェックを行ってくれます。定期的な点検と予防的な交換が、ロードサービスの出動を防ぐ第一歩です。
6. 洗車・下回りの防錆対策:塗装や金属部品の保護
5月は春の黄砂・花粉、虫の付着などで車体が汚れやすくなっています。これらは放置すると塗装を劣化させる要因となるため、定期的な洗車とボディケアが重要です。加えて、下回りの錆が気になる地域では、防錆コーティングの再施工もおすすめです。
まとめ:5月の整備で夏・梅雨の安全を確保
5月は、快適なカーライフのための整備を実施する絶好の機会です。特に、タイヤ・オイル・ワイパー・エアコン・バッテリーの5項目は優先的に確認し、必要に応じて交換や補充を行いましょう。これにより、梅雨時の視界確保、夏場の空調不良やトラブルを未然に防ぐことができます。
整備に不安がある方、どこまで自分でやればよいかわからない方は、ぜひ専門店や整備士にご相談ください。プロの視点で点検を行い、的確なアドバイスを提供いたします。