「修復歴あり・なし」の本当の基準、知っていますか?
2025/11/27
中古車を買おうと思ったとき、カーセンサーやグーネットなどの情報欄でよく目にする「修復歴あり・なし」という言葉。
なんとなく「ありは危ない」「なしが良い」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
しかし、実はこの「修復歴」には、明確なルールと基準があります。
世間のイメージと実際の基準には大きなギャップがあるため、知らずに判断してしまうと損をしてしまったり、逆に“安全なのに敬遠してしまう”ケースも少なくありません。
今日は、中古車屋さんが普段当たり前に使っている「修復歴」の基準を、初めての方でも分かるように“豆知識”として丁寧にお伝えします。
これだけ知っておけば、車選びの不安がぐっと減り、賢い選択ができるようになりますよ。
■ 修復歴とは「車の骨格を直したこと」があるかどうか
まず結論からお伝えします。
修復歴とは、
“車の走行・安全に関わる骨格(フレーム)部分を修理したかどうか”
を表す指標です。
よく「事故車=修復歴あり」と思われがちですが、実はこれは間違いです。
事故に遭ったことがある車でも、骨格に影響がなければ「修復歴なし」となります。
逆に、見た目はきれいでも、大きな骨格ダメージを直した車は「修復歴あり」です。
つまり、修復歴とはあくまで**“どこがどれだけ損傷し、どのように修理したか”**に基づいて判断されるのです。
■ 修復歴に該当する「骨格部分」とは?
中古車業界では、自動車公正取引協議会の定義に沿って、以下の部位を“骨格”としています。
【修復歴に該当する主な骨格部位】
- サイドメンバー(フレーム部分)
- クロスメンバー
- ピラー(A/B/Cピラー)
- インサイドパネル
- ダッシュパネル
- ルーフパネル
- トランクフロア
- ラジエーターコアサポート(交換の場合)
これらは、車の強度や衝撃吸収性に深く関わる重要な部分です。
ここが曲がったり潰れたりすると、車体のバランスや直進性にも影響が出るため、しっかりと記録されます。
■ 修復歴に「ならない」修理は意外と多い
ここが多くの人が誤解しているポイントです。
たとえば、次のような修理は、事故に見えても修復歴には該当しません。
【修復歴に該当しない修理の例】
・バンパー交換
・ドア交換
・ボンネット交換
・フェンダー交換
・ヘッドライト交換
・リアゲート交換
・軽度のキズ補修
・内装の修理
・マフラー交換
つまり、見た目が大きく傷ついていても、骨格へのダメージがなければ「修復歴なし」になります。
逆に、ぱっと見は何の問題もなくても、フレームを溶接している車は「修復歴あり」です。
ここを知らないと、
“修復歴なし=完全に無事故車”
と思い込んでしまうため、車選びで失敗することがあります。
■ 「事故車」と「修復歴車」は別物
世間では「事故車」という言葉が広く使われていますが、実は中古車業界では正式な分類ではありません。
・事故に遭っても修復歴なしの車は多い
・修復歴なしなのに事故歴があることもある
・修復歴ありでも安全に走行できる車はある
このように、「事故車」という言葉は非常にあいまいで、誤解を生む原因になります。
中古車のプロは、
“骨格を修理したかどうか”=修復歴
のみを基準に判断します。
■ 修復歴車は危険なの?という疑問にこたえます
「修復歴ありって危ないの?」
多くの方が抱える疑問です。結論としては、
修理の質がしっかりしていれば、安全に走れる車がたくさんあります。
たとえば、
・信頼できる工場で適切にフレーム修正されている
・溶接・修復工程が正しく行われている
・試乗や測定で問題が確認されていない
こうした車は、走行に問題なく、むしろ価格が抑えられてお得に買えるケースも多いです。
逆に、修理の質が低い車は「まっすぐ走らない」「タイヤが偏摩耗する」などの影響が出るため注意が必要です。
■ 修復歴車のメリットは“大幅に安く買えること”
中古車を選ぶ際、価格が大きく変わる要因のひとつが修復歴の有無です。
・修復歴あり → 相場より20~40%安いことも
・修復歴なし → 安心感から高め
そのため、
「予算内でワンランク上の車に乗りたい」
「色んなオプションを付けたい」
「走行性能に問題なければ気にしない」
という方にとって、修復歴車は選択肢として非常に優秀です。
ただし、買う際は「修復内容をきちんと説明してくれる販売店」を選ぶことが大切です。
■ 大事なのは“修復歴かどうか”より“説明の透明性”
修復歴の有無そのものよりも重要なのは、
・どんな事故だったのか
・どの部位をどのように直したのか
・今どんな状態なのか
をしっかり説明してくれる店かどうか
という点です。
見えない部分だからこそ、誠実な販売店を選べば不安は大きく減ります。
修復歴車を取り扱う優良店は、
・修復箇所
・修繕後のチェック
・試乗での違和感の有無
を写真や口頭で丁寧に説明してくれます。
反対に、説明をごまかすような店舗は避けた方が無難です。
■ まとめ:「修復歴あり=悪い」ではありません
修復歴についての豆知識として、大切なポイントをまとめると…
- 修復歴とは、骨格を修理したかどうか
- 見た目の修理は修復歴に含まれない
- 事故車という言葉はあいまい
- 修復歴車でも安全に乗れる車は多い
- 大事なのは修復内容を正直に教えてくれる店かどうか
修復歴がある車でも、価格面や状態次第では十分に選ぶ価値があります。
“修復歴=危ない”というイメージだけで選択肢を狭めてしまうのは、とてももったいないことです。
中古車選びで不安なときは、気軽にカーマッチ東京江戸川店へ相談してください。
正しい知識を持って丁寧に説明いたします。
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