私が“鉄仮面”に心を奪われ続ける理由。
2025/11/30
今日は少しだけ、個人的なお話をさせてください。
仕事柄いろいろな車と出会いますが、
57歳になった今でも心の奥で燃え続ける一台があります。
それが――
日産 スカイライン RS-Xターボ(DR30)、通称“鉄仮面” です。
■ 若い頃に届かなかった夢
西部警察を見て育った世代にはおなじみ、
真っ赤なボディに黒の切り返し。
FJ20ターボの乾いたサウンド。
まっすぐで、不器用で、どこか職人気質な時代のクルマ。
学生時代、あの鉄仮面が欲しくて仕方なかった。
でも、当時は買えるはずもなく、
“夢のまま” 大人になりました。
■ そして今月… 某有名オークション会場に“赤黒の鉄仮面”出品が!
そんな僕の胸が再び熱くなりました。
今月、オートオークションに
“赤黒の鉄仮面” が出品されていたんです。
気づいた時にはすでに終了。
画面を見た瞬間、声が出ました。
“うわぁぁぁぁ…見逃した……!”
状態も良く、外装は大きくいじられていない理想個体。
内装も当時の雰囲気を色濃く残していて、
まさに縁があれば落札したい車でした。
悔しくて悔しくて、
しばらく動けませんでした。
■ でも、これで気持ちがハッキリした。
「ああ……やっぱり僕はまだ、
鉄仮面に乗りたいんだ。」
走行距離?
修復歴?
そんなことはもう関係ありません。
旧車は “生きてきた証” の方が大事。
どう維持され、どう愛されてきたか。
そこに価値があるんです。
だから僕は決めました。
次に出てきた時は、必ず迎えに行く。
会場に出品されたらメールがくる通知機能も設定しました♬
今ではどこかで見つけたら
“奥さんの許可より先に車の許可を取ろう”と思っています(笑)
(※怒られたらその時はその時!)
■ 車はただの移動手段じゃない
僕は中古車屋という仕事をしています。
商売で車を売っているのは事実ですが、
それ以上に――車は誰かの“思い出”であり“夢”だと思っています。
鉄仮面は、
僕の青春そのものです。
もし、これを読んで
「自分にもそんな一台がある」
と思った方がいたら、ぜひ教えてください。
人生であと何台、
“本当に欲しい車” に出会えるだろう?
その一台を探すお手伝いができたら、
車屋として本望です。
次に出てくる鉄仮面は、
きっと僕の一生の相棒になる。
その日が来るまで、
もう少しだけ…胸を熱くして待とうと思います。

